こんにちはー。くまぽろです。
今回は、初・朝倉秋成さん作品です。
「俺ではない炎上」朝倉秋成
俺ではない炎上
著:朝倉 秋成(あさくら あきなり)
★★★★☆
『六人の嘘つきな大学生』がとてもヒットしている朝倉秋成さんの新刊です。
スマホの画面にヒビが入ったような表紙が凝ってます。
「六人の〜」は未読ですが、Twitterの#読了タグなどでよく見かけて気になっていました。
今回の『俺ではない炎上』は、犯罪 × SNS炎上 × なりすまし。
展開もドキドキの連続で、先が気になります!
ページ数がまあまああるので、完全な一気読みはできなかったですが、日々のこなさねばいけないスケジュールがなければ一気に読んでただろうな〜と思います。
あらすじ
既に実名・写真付きでネットに素性が曝され、大炎上しているらしい。
まったくの事実無根だが、誰一人として信じてくれない。
会社も、友人も、家族でさえも。
ほんの数時間にして日本中の人間が敵になってしまった。
必死の逃亡を続けながら、男は事件の真相を探る。
—Amazonより引用
感想
構成が秀逸な作品!
そして、緊迫した展開でものすごくハラハラします!
「え?え?どういうこと??」
と途中で混乱してから、
「そうだったのかー!!」
って騙されるのが好きな人におすすめです。笑
登場人物がみんなすごく脆いというか、不完全なのが良いですね。
特に後半、主人公・山縣泰介の妻、芙由子が自分と夫のことを語るシーンが印象的でした。
以下、少しネタバレ含む気になったことです。
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犯人のこの台詞は、自戒も込めた上ですごくよくわかるし、なるほどなって思うんですが、幼くしてこのことに気づくほど洞察力のある人が、こんな犯罪をするように変わってしまうものだろうか、と気になってしまいました。
まぁ時の流れは残酷、と言えばそれまでだし、実際にあり得ることだとは思うんですが、でもちょっとな〜という引っ掛かり。
それから、少し辛口すぎるかもだけど、根本のテーマ自体は良いのに、それをわかりやすく書きすぎているのも、ちょっとマイナスに感じてしまいました。
泰介の自戒や、芙由子の語り、サクラの後悔、祥羽馬のバツの悪さと、十分物語っていたので、直接的な「俺は悪くない」っていう表現を抑えめにして良かったんじゃないかなと。
個人的な好みの問題かもしれませんが。
でも総評としてはハラハラドキドキして、驚きもあって、十分おもしろかったです!
『六人の〜』もまだ読んだことないので、読んでみたいなと思いました。
以上!