【書評】「社長のための孫子の兵法」田口佳史:孫子の兵法を経営視点で読む

こんにちはー。くまぽろです。

今回は、前から読んでみたかった『孫子の兵法』を経営者目線で紹介してくれる、『社長のための孫子の兵法』を読みました。

スポンサードリンク

「社長のための孫子の兵法」田口佳史

社長のための孫子の兵法
著:田口 佳史(たぐち よしふみ)

★★★☆☆

この前紹介した『「大学」に学ぶ人間学』の田口先生の本です!

時代を超え、ビジネスマンから圧倒的支持を集める「孫子の兵法」。

スティーブ・ジョブズをはじめとする多くの先駆者たちにも大きな影響を与えたといわれています。
また「呉越同舟」「戦わずして勝つ」「敵を知り己を知れば百戦して危うからず」「風林火山」などの言葉の出典元としても有名でしょう。

その真髄を現代の会社経営に活かすべく、新たに読み解いた決定版。

東洋思想研究家にして、リーダーシップ論を核とする企業変革指導の第一人者でもある著者が、「絶対に負けない経営」のために必要な55の要諦とノウハウを伝授します。

ーーーAmazonより引用

感想

『「大学」に学ぶ人間学』はものすごく心に響く一冊だったのですが、今回の『社長のための孫子の兵法』は星3つという辛めの評価になってしまいました。

うーん、素直に言うと、そのまま兵法の本として純粋に内容を解説してもらう方がおもしろかったかな、経営視点にすることで抽象的で曖昧なものになってしまってるな、という印象です。

特に孫子だから面白い!というものになっていなくて、一般的な経営論としてよく語られる内容になってしまっているというか。

Amazonのレビューでは、けっこう辛口と絶賛で意見が分かれていました。笑
もしかしたら経営についての本をわりと読んでいる人とそうでない人で評価が分かれるのかもしれません。
 
 
でも本書の中で、著者の田口先生が東洋思想に入門する際のお話は、独特でおもしろかったです。
(もはや孫子の話じゃなくてすみません)

中国古典で仕事をしようと決めた三十二歳のとき、私はある大学教授に「ぜひ、手ほどきをお願いしたい」と頼みに行きました。
でも、教授は「三十二歳では遅い」とにべもない。それでも粘ったら、彼は条件付きで受け入れてくれました。

「一年間であなたが東洋的視点をマスターしたら、指導しましょう」と。

そんなことを言われても、私にはどうすればいいのかがわからない。重ねて尋ねると、こんな答えが返ってきました。

東洋的視点とは、根源・長期・多様の三つです。まず、いつ、何をしているときも、『根源は何だ』と考え続けてください。
紙に『根源』と書いて、そこらじゅうに貼っておくといいでしょう。その訓練を続けて、誰かが『あなたは根源的にものを見る人ですね』と言ってくれたら、根源については合格です。長期と多様についても、同様のことをやってください。一年でクリアできたら、東洋的視点をマスターしたとみなしましょう」

田口先生は実際に「根源」と書いた紙を100枚ほど作って部屋中に貼ったとのこと。

おもしろい。
生活の何をするにも、手が止まってしまって、まともに生活できなそうですけど…笑
それくらい人生をかけて、考え方を変えなきゃいけないと思った、ってことでしょうね。

根源・長期・多様かぁ。
今は「そういうものか」という程度にしかわからないけど、いつかしっくり来るようになりたいものです。やはり次は論語に取り組まねば!と思っています。
 
 
また、この本を読みながら、自分のやっている仕事についても考えました。
今は自営業という形で旦那と二人だけで成り立っているので、人を雇っていないんですよね。

この「人を雇う」っていうハードルを超えるとまた見えるものがあるのかな、と。

苦労がすっごく多そうで心理的に壁を感じているんですが、ゆくゆくやりたいことがあるので、そのときはチャレンジすることになるかもしれません。
まだまだ人生長いしなぁ。
 
 
今日はこんなところです!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
以上!