【書評】『「大学」に学ぶ人間学』田口佳史:2500年読み継がれてきた自己修養のバイブル

こんにちはー。くまぽろです。

これは今年一の本が来たかもしれません!

沁みる!
心が洗われる!
何度でも読みたくなる!

『「大学」に学ぶ人間学』を紹介します〜!

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「「大学」に学ぶ人間学」田口佳史

「大学」に学ぶ人間学
著:田口 佳史(たぐち よしふみ)

★★★★★

この記事の副題「2500年読み継がれてきた自己修養のバイブル」は、本の帯に書いてある文言から拝借しました。

このワンフレーズだけでも熱くて良いですね。

上に立つ者の必読書『大学』
珠玉の古典講義、待望の書籍化

上に立つ者の必読書として知られる
古典の名著『大学』。

古来、「初学徳に入る門」
――徳を身につけようとする人が
最初に読むべき本といわれ、
2,000年以上にわたり読み継がれてきました。

ーーーAmazonより引用

感想

めちゃくちゃ響きました!!これは、今年のイチオシ本!!

上記の書籍紹介文では「上に立つ者の必読書」と書かれていますが、上に立つ者に限らず、幸せに生きていきたいすべての人のためになる本だと思います。
ジャンルとしては、自己啓発でかつ教育本だと思いますが、「教育とは何なのか」を深く考えさせられる本です。
 
 
突然ですが、教育って何のためにあるんですかね?
今までに考えてみたことがなかった人も、ちょっと今考えてみてください。

・・・どうでしょう?

良い仕事に就くため?
今の日本の教育はそんな感じですよね。でもよく考えると、「良い仕事に就く」っていうのも「手段」であって「目的」ではないですよね?

そう、目的に目を向ければ、「幸せに生きる」「より良く生きる」といったことが人生の目的であり、「子供がそう生きられるように向かわせてあげること」が教育の目的なんじゃないでしょうか?

でも、そんなこと学校で習ってないですよね。国語や算数ができるようになることと、幸せに生きることって全然直結していない。
本来は、自分が幸せに生きるためにはどうすればいいかを考えさせた上で、それを実現するための手段として具体的な勉強内容がようやく出てくるものだと思います。
 
 
この本で解説される『大学』は、中国古典の四書五経の1つです。四書五経で最も有名なのは『論語』ですね。

その『大学』の内容はシンプルに言うと、こうです。

幸せに生きるためには立派な人になればいい

では立派な人になるためにはどうしたらいいのか

それには徳を身につけることだ

立派な人になれば、周りの人から信頼されるし、感謝されるし、何をやるにもプラスに働きます。自分のやっていることに適正な自信も持てます。すべて幸せに向かう力になるわけです。

江戸時代には、子供は3歳から『大学』の素読をし(歌のように音を聞いて覚える)、6歳から寺子屋や藩校でその意味を習う、それが教育のはじまりだったそうです。

わたしもそんな教育が受けたかった…!
最初にそれを教えられていれば、その先に習うこともすべてやっている意味がわかりますよね。断然やる気が違うはずです。
 
 
今の子供たちは、悲しいことに自殺率がどんどん上がっています。しかも日本だけなんですよ、10代や20代で死因のトップが自殺の国(他の国は事故がトップ)。
何のために生きるのかを教えていない、考えさせていない、もっと言えば、大人ですらその意味がわからない人が多いのだから当然だと思います。

最初に『大学』を習ったらきっとものすごく変わりますよ。自分が生きている意味、何を目指せばいいか、そのために日々何をするのか、生活の中の一つ一つのことがちゃんとつながります。何のために勉強するのかわからなくて、勉強で良い成績を取ることにしか価値を見出してくれないような現在の教育とは、天と地の差ではないでしょうか。

本書の田口先生は、「徳」とは「自己の最善を他者に尽くし切ること」と説明しています。
もうほんとにこの言葉を聞くだけでも、じーんとして清々しい気持ちになります…(T_T)…沁みる!

何度も言っちゃいますが、素晴らしい本なので、自分の人生をより良くしたい人、またお子さんに良い人生を送ってもらいたいと思う人、全員に読んでほしいです!
 
 
わたしもこれからも度々読み返して、より良く生きていきたいです。
大袈裟に聞こえるかもしれないけれど、でも本来はこうやって人生のこと、考えるべきですよね。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
以上!