【書評】「選ばれる女におなりなさい〜デヴィ夫人の婚活論」ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノ

こんにちはー。くまぽろです。

友達との読書会で「恋愛」がテーマになったので、手にとってみました。
デヴィ夫人が語る女性の婚活本、『選ばれる女におなりなさい』。

スポンサードリンク

「選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の婚活論」ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノ

選ばれる女におなりなさい デヴィ夫人の婚活論
著:ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノ

★★★★☆

あのデヴィ夫人が女性に向けて贈る婚活論。

自慢がすごいのだけど、それが板につきすぎて清々しい感じです。笑
名言がたくさん出てきて、なかなかに楽しめました。

デヴィ夫人略歴

根本七保子なおことして日本で生まれ、貧しいながら懸命に努力し、会社で働く・アルバイト・定時制高校と3足のわらじをこなす。

赤坂のサパークラブ(本によると、外国人のVIPを接客するクラブ。働いている女性はみんな英語が堪能)で働き始め、人の紹介からインドネシアの初代大統領スカルノ氏に会い、見初められ22歳で結婚。インドネシアへ渡る。

母と弟の死をきっかけに日本国籍を除籍し、インドネシア国籍を取得。同時に、ラトナ・サリ・デヴィ・スカルノに改名
「宝石の精なる女神」という意味で、夫のスカルノ大統領が名付けた。

しかし、クーデターなどでインドネシアは混乱に陥り、デヴィ夫人は日本に避難し、そのときに娘が生まれる。その後フランスへ亡命。
娘と生活しながら、社交界に招かれ、華麗な日々を送る。

スカルノ大統領はインドネシアでその地位を剥奪され、健康状態が悪化していた。
夫人は命の危険がありながらインドネシアに戻るが、大統領は死去

フランスへ戻り、コンサルタントとして働き始め、社交界では「東洋の真珠」と賛美され、企業のトップや貴族などと恋をする。
その後アメリカに住んだ後、40年ぶりに日本に帰国。
タレント活動などで知られる。

引用と感想

名言がありすぎるので、いくつかのテーマで引用します。


もし、自分を不幸だと思うなら、さらに不幸な人を思いなさい。そして不幸を抜け出す努力をするのです。

不屈の精神を持っているのは、本書全体でよく伝わってくる。


「私のインスピレーションになり、力の源泉となって、私の人生の喜びになってください」

本人の言葉ではないが、インドネシア大統領のプロポーズ。かっこよすぎない??


キャリアや知識のある女性は、ちょっと実践するのに抵抗があるかもしれませんが、何でも分かっていても、男性の前では知らないフリをするものよ。

「これってどうやるのかしら?」
「あなたが教えてくれるまで知らなかったわ」

分かっていても、あえて男性に聞いて説明させてみるの。

〝こんな事とっくに知っているわ〟
こう心の中で呟いてもよろしいんじゃない(笑)。

男性はあなたに自分の知識を教えたことで、機嫌が良くなる。
こういう小さいことを積み重ねていくことが、何よりも大切なのでございます。

策士すぎる。


男の浮気に気付いてしまっても、知らんぷりするのよ。
その男を愛していて、その男に戻ってきて欲しいと思っているならやることはひとつ。
見て見ぬふりよ!

あなたに浮気を隠しているのは”知られたくないから”。
もっと言えば”あなたを失いたくないから隠している”。
そうお思いになりませんか?

恋愛経験値の高さよ…


わたくしは今まで愛した男性とケンカらしいケンカをしたことがないんです。

もし、わたくしの意見が間違っていたとしたら、
「あら、ごめんあそばせ」
こう言って熱いキスをしたら終了。

これが一番の名言かも知れない。笑
あら、ごめんあそばせ。


何かを身につけるたびに、何かに気が付くたびに、何かを知るたびに未知の世界の扉が開けるようで、常にワクワクしていたのを覚えております。
「人生はあなたがワクワクするほうを選びなさい」

あら、気が合いますわね。
わたしも「わくわく」が大事すぎて、自分のブログ名にしちゃいました。


名言が多すぎて、絞るのに苦労しました。笑
努力と自信と戦略的なテクニックが本当に素晴らしい。

自分も同じ気持ちでできていることは、うんうん、わかるわかると読んだり、自分ができていない部分では、たしかにこれができれば人としても一段上がれるのではと思って読んだり。
 
 
ただ、途中までは本当に感心して読んでいたけれど、後半ではちょっと手放しで良いなとは思えない部分もあった。

1つめは、上流階級礼賛、お金持ち礼賛すぎるんじゃないかなということ。
不自由しないお金があることはたしかに幸せの一要素だと思うし、上流階級の人は余裕があるから知識や礼儀や心構えなんかが洗練されている人も多いとは思う。

でも、お金って必要以上にあるのも考えものだったりする。人格が伴っていないとむしろ不幸になる可能性も高い。
もちろんだからこそ「自分を高めろ」ということは言ってくれてはいるけれど。

あと、そういう上流層が支配している世の中なんだってことを意識していないのがつらい。

2つめは、国のトップの妻ががんばってそうなら礼賛しちゃってるところ。
ミシェル・オバマとヒラリー・クリントンを褒め称えてたとこで、申し訳ないけど一気に冷めた。笑

やっぱり、特権階級とその駒となる人たちが世界を支配して、グローバリズムを推し進めて、それぞれの土地の人の元々の権利を奪ったりしているという観点を知らないのだろうと思う。
自分が上流階級にいると、それが当たり前と思っちゃうのかな。
 
 
ちょっと話がそれてしまいましたが、女子向け恋愛本としては本当にすごく良いと思います!
なんだかんだ言い訳して動かない女子にはかなり耳が痛いかもだけど。笑

以上!