こんにちはー。くまぽろです。
2023年から『表現者クライテリオン』という、藤井聡先生が編集長を務める雑誌を購読しはじめました。
その中で、最近特に「刺さる〜!」と感じた論説を紹介しつつ、クライテリオンの良さを語りたいと思います!
危機と対峙する保守思想誌「表現者クライテリオン」
表現者クライテリオン 2023年5月号
著・編集:藤井 聡、柴山 桂太、浜崎 洋介、川端 祐一郎、その他
★★★★★
『表現者クライテリオン』は、元は西部邁先生(保守思想家で東大教授)が創刊された『表現者』という雑誌で、それを現在の編集長の藤井聡先生(西部先生の塾の塾生だった)が引き継いだものです。
藤井先生の本は前に1冊紹介したことがありますね。
隔月で発行されており、政治・経済・哲学・文学・歴史などなど多岐にわたる内容の論考が詰まった、超骨太の雑誌です。
毎年政府が発表している財政の「骨太の方針」なんかに比べたらもう、100倍?1万倍?骨太です。笑
冒頭でもお話ししたとおり、わたしは2023年から購読を始めました。
「トクヴィルの民主主義批判」伊藤貫
今回は5月号・7月号の中から、伊藤貫さんの連載を紹介します。
突然ですが、「民主主義」ってどう思います?
中国みたいな独裁国家も世界にはあるけれど、もはや先進国では当たり前〜って感じですよね。
でもここ数年いろいろ勉強するにつれ、なんとなくの問題点を感じてきていて、それが今回この論説を読んで「これ!本当にそう!!」と響きました。
筆者の伊藤貫さんは評論家、国際政治アナリスト、米国金融アナリスト、政治思想家とWikipediaなどに書いてありました。
ワシントン在住でお姉さんが政治家の山谷えり子さん(LGBT法関連でのまっとうな発言が記憶に新しい!)とのこと。
伊藤さんは、アメリカは民主主義を世界に広めると言いつつ、強引に内政干渉や軍事介入をしてきたと指摘し、民主主義は本当に「世界的な普遍性を持つ最良の政治体制」なのか?と投げかけます。
そして、19世紀のフランスの政治思想家・トクヴィルの1840年の『アメリカの民主主義』の内容を紹介しているんですが、これが本当におもしろいです。
民主主義体制を長期間続けると、以下のようになると。
(B)無気力・無関心になる
(C)自分のことにしか関心を持てない利己的な拝金主義者となる
(D)人間としての真の自由を失った「飼い慣らされた家畜」のような存在となる
(E)文明が劣化して価値規範の基準(criterion=クライテリオン)を喪失してしまう
つ、痛烈すぎる・・・!!
いや、でも本当にこれですよ。
5、6年前に遡れば、自分もまさにこれに当てはまると思います。
これを一つずつ説明されている部分もおもしろいので全部紹介したいくらいですが、それはできないので、少しだけ引用して紹介します。
また、個人主義(民主主義・平等主義によって広まった。ヨーロッパでも昔は個人主義ではなかった)についても、これによって先祖に対する義務や子孫に対する義務を忘れ、これからの子孫の世代のことも、また隣人に対しても無関心になる、という話も出てきます。
現代を見ているとものすごく思い当たりますよね。耳が痛い。
19世紀前半にすでにこれが見えているとは、すごすぎる。
おわりに
こんな感じのが何十個と詰まっている雑誌が『表現者クライテリオン』です。
本当におもしろいですよ。たまに、難しくてあまり理解できないものもありますが。笑
まだまだ勉強することがあるんだな〜と視野が広がります。
表現者塾ももう3回参加しましたが、すごく楽しいです。
講義をされる先生だけじゃなく、参加者の方々もほんと〜〜〜にすごく勉強されている方ばかりで、恐れ慄きながらも、そこに参加できてとても嬉しいです!
7月号もまだほとんど読めてないので、引き続きがんばります。
以上!