「金持ち父さんのキャッシュフロークワドラント」を読んで

『金持ち父さんのキャッシュフロークワドラント』を読み終えました。
本全体の感想に関しては、また別記事でまとめますが、読んでいて「自分がスタートアップやってたころに、こういう視点を持ててればもっと違ったなぁ」と思うことがあったので、それについて。

『金持ち父さん』シリーズを読んだことない人のために、簡単に書くと、世の中の働いている人は全部下記のいずれかのクワドラントに属します。

E(Employee)従業員
S(Self-employed)自営業者
B(Business owner)ビジネスオーナー
I(Investor)投資家

「金持ちになるなら、BとIのクワドラントに属そう!」というのが『金持ち父さん』シリーズの超ざっくりのコンセプトです。

さて、上の定義で考えると、スタートアップの創業者ってどのクワドラントなんですかね?
雇われている社長ならEだと書いてあって、これはなるほどでした。

読んで得た結論としては、決定権があるくらい株式をもっていて、かつ、自分がいなくてもビジネスが回り利益を生み出せるのであればBだと思います。
では、ビジネスがまだ成長段階で利益が出ていない状態だったら?
Bを目指しているがSの状態ということになります。
スタートアップをやっていた頃、共同創業者として株式をもっていましたが、黒字化するまで行けなかったので、この認識で見るとSクワドラントでした。
ただ、あの頃の自分には、そもそもそういうクワドラントについての認識がなかったなと、読んでみて思いました。

大学卒業後、ふつうに会社員としてエンジニアとして就職
→その後、フリーランスになろうと思い退職
→フリーランスをやりはじめたころに、すでに起業する準備をしていた、もう一人の創業者と知り合う
(このときまで起業しようと考えたことなんてなかった)
→スタートアップをやりはじめる

こういう経歴なので、当時わたしはEとSの経験しかありませんでした。
というか、そのときはクワドラントの違いについてもそもそも考えたこともなかったので、ビジネスを作るということを学びはじめてはいたけれど、ほとんどSクワドラントのやり方をしていたと思います。
端的にいうと、「最終的には自分がいなくても回るシステムを作らないといけない」ということがわかっていなかった。何でも自分でやるしかないと思っていました。

最初のころは、投資を受けられたとしてもお金に余裕がないことが大半なので、基本的には自分でカバーしないといけない範囲が大きいのはしょうがないと思います。
でも少しずつ少しずつ自分のやることを他の人に委譲して、作業よりもっと戦略を練ることに時間を作らないといけないし、そうしていくためにはやっぱり人を集められないとならない。自分のやっていることに共感して「いっしょにやりたい」「力を貸したい」と思ってもらわなきゃいけないし、そのために誰かに自分の何かを分け与えてあげないといけない。

もちろんその大事さが前はわからなかったわけじゃないけれど、作業に忙殺されていたのは否めない・・・。
そして、初対面の人ばかりの場に行くことが苦手でしんどかったのもあって、あんまりできていなかった・・・。

スタートアップをやってみていろいろ失敗して、その上で今またビジネスを作ることを考えて、やっと前はできなかったことに向き合う準備ができたのかなと。ずっと会社員として働いている人が『キャッシュフロークワドラント』を読むのより、もっと具体的に見えていると思います。

そういう意味ではやっぱり自分は運がいいなぁ。自分がはっきり気づく前から、自分の求めてるものにいつの間にか引き寄せられて行っている気がします。

さてさて、今日はこんなところで。
少しずつ行動せねば!